2011年 10月 16日
MAGURA Durin Race 80 インプレ その1
第一印象は、良く動きますが稼働領域はそれほど大きくないフォークだなあ、と。もちろん大きな段差などではフルボトム付近まで沈むのですが、一般的なトレイルだとエア圧を変更しても動くのは最大で50〜60mmくらい。トラベルをワイドに使うタイプではない感じです。同じカテゴリーのFOXのFシリーズやRSのSIDに比べるとソリッドな印象。ただ小さな衝撃も細かく動いて吸収します。カドが取れてしなやかながらもコシがある、いわゆる猫足的な感覚。
フォーク自体の剛性はダブルアーチだから高いのかなあ、と思ったのですが、ガチガチではなくいい意味でしなやかさがあり、力を上手く逃がしている感じです。あまり高剛性ですと長距離走るのはしんどいですからね。
リバウンドダイヤルはカチカチッとクリック感がしっかりしているので回しやすいです。回せば強弱わかりやすいので調整はしやすいです。
ロックアウトは完全なロックではなく、サグは残した状態でのロックなのですが、やはりつっぱり感やカクカクした感覚は残ります。ロックアウトレバーは操作はしやすいですが、出っ張りも大きいので転倒時のトラブルが心配。
重量は1,420g。1,500gを切るとやっぱり次元が違います。ハンドリングもキビキビしていて軽快でもっさり感はありません。フロントフォークはパーツの中でも最も重い部類に入りますので、ここが軽いと自転車の性格が変わってきます。もちろん軽いだけではダメなのですが、性能が確保されていれば軽ければ軽いほど素晴らしいです。担ぎ時の負担も小さくなりますし。
このフォークは名前の通りクロカンレースを目的としているのですが、ムダに大きく動かなく軽いのでオンロードや林道、STが混在する長距離ツーリングにも向いています。自走系メインの人にはおすすめです。とにかく疲れにくいです。押しや担ぎの多い山サイにもいいですね。逆に下り志向の人やトレイルのみという人は違うフォークの方がいいでしょう。
味付けの方向は他のブランドと違いますが、バランスに優れた基本性能の高いフォークで安心感があります。性能がしっかりして、なおかつ人と違うフォークを使いたいという人は選択枠に入れてもいいでしょう。
※もう少し使い込んだインプレをその2に書きましたのでご覧下さい。
by cornersmile-kun
| 2011-10-16 18:08
| 自転車(パーツ)
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