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CUT THE CRAP : THE CLASH

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あえて、コレ(笑)。もちろん推薦盤としてではなく再評価としてですけど。多くのファンにとってこのアルバムはなかったことにしたいアルバムなのでは。最も輝いていたロンドンパンクの雄のラストアルバムとしてはあまりに残念なものとなってしまいました。全12曲(後に1曲加えられ13曲)、1985年発表。

ザ・クラッシュは1970年代中期から1980年代中期にかけて活動したジョー、ミック、ポール、トッパーの4人組で「WHITE RIOT」「LONDON CALLING」「COMBAT ROCK」などのアルバムがヒットし、商業的にも成功した数少ないパンクバンドの1つです。また、音楽性も幅広く多彩でパンクロックに留まらず、スカやレゲエ、R&Bなどのエッセンスを積極的に取り入れたりもしました。日本でもちょっと前に「I Fought The Law」(実は彼らのオリジナルではないのですが)が車のCMに使用されていたので興味のない方でも耳にしたことはあると思います。

そんなクラッシュのラストアルバムが今作です。ミックとトッパーは前作「コンバット・ロック」発表後に解雇され、ジョーとポールに若手3人を加えて5人で制作されたアルバムです。このアルバム、よく聴くと楽曲自体は悪くないんですよ。いやむしろ名曲になりえるナンバーも多いです。ただ、あのプロとは思えないチープな打ち込みドラムとシーケンサーの音で全て台無し。ジャケットからしてヤバいですもんね。デモテープが流出してしまったと信じたい・・・。
ジョーは「マネージャーが了承を得ずに勝手に出してしまった」とか釈明していたけど・・。その後発表されたジョーのソロを聴くと果たしてどうなのかな、と思ってしまいます。あと残念ながら「熱」が感じられないです。パンクですから熱いものがないとやっぱりキツいです。3曲目に「WE ARE THE CLASH」というナンバーがあるのですが、「俺たちクラッシュ」なんてことをわざわざ曲にして必死にアピールしなければならないほどバンドは危機的だったのでしょう。

先ほども書きましたが楽曲自体は良いので、打ち込みサウンド、特にドラムスのトラックを生楽器にしてリマスターして出せば、良質なロックアルバムに化ける可能性はあります。「COOL UNDER HEAT」「MOVERS AND SHAKERS」「THREE CARD TRICK」辺りは厚みのある荒削りな音で聴いてみたいですね。
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by cornersmile-kun | 2010-08-27 23:58 | 音楽 | Comments(0)